2025年1月6日、2025年のBRICS議長國であるブラジルは、インドネシアがBRICSの正式メンバーになったと発表した。

インドネシアのBRICS加盟は、一見すると一足飛びに思えるが、実際には多くの検討と準備を経てきた。2023年に南アフリカ?ヨハネスブルクで開催された第15回BRICS首脳會議では、すでにインドネシアの候補資格が承認されていた。しかし國內の政治日程を考慮し、インドネシアは総選挙後に関連手続きを進めることを決定した。2024年10月20日、プラボウォ新政権が発足すると、BRICS加盟を迅速に議題に掲げた。新政権発足直後、プラボウォ大統領はスジョノ外相をロシアで開催されたBRICS?カザン?サミットに派遣し、そこで正式に加盟意向を表明した。2025年1月1日、インドネシアはBRICSパートナー國となった。ゆえに現在の正式加盟は、まさに水が満ちて渠（みぞ）を成す如く自然な成り行きである。

では、この取り組みは今後の國際貿易の構造にどのような影響を與えるのか、また我が國の輸出入分野にどのような協業のチャンスをもたらすのか？さっそく、一緒に探ってみましょう！

國際貿易の構造にどのように影響を與えるか

1. 貿易規模と市場の機會

• 市場參入：BRICS內部には巨大な新興市場が形成されており、インドネシアが加わることで、同國企業はブラジル、ロシア、インド、中國、南アフリカなど他のBRICS諸國市場へより容易に參入できるようになる。これらの國々は人口が多く消費需要も多様であり、インドネシアの商品?サービスにさらに広い販売余地を提供する。同時に、インドネシアは他のBRICS諸國企業に新たな市場機會を提供し、貿易規模の拡大を促進する。
• 新たな貿易回廊の開拓：インドネシアの加盟により、アジア、アフリカ、ラテンアメリカを結ぶ新たな貿易回廊が生まれる可能性が高まる。海上輸送ルートの最適化と拡張、陸上輸送チャネルの整備などが進み、貿易コストが削減され、貿易効率が向上し、世界貿易に新たな成長の突破口をもたらすだろう。

2. 貿易構造と産業協力

• 資源の相補と産業の連攜：インドネシアはパーム油、石炭、ゴムなど豊富な天然資源を有しており、他のBRICS諸國もそれぞれの分野で優位性を持っている。例えば、中國の製造業、インドの情報技術、ブラジルの農業や鉱業などである。インドネシアの加盟により、他の加盟國と資源の相補と産業の連攜を実現し、貿易構造の最適化と高度化を促進することができる。
• 製造業とサービス業の協力：BRICS諸國間における製造業およびサービス業分野の協力もさらに深化していく。インドネシアは他國の先進技術と経営ノウハウを參考にし、自國製造業の競爭力を高めることができるとともに、金融、物流、観光などのサービス業分野で他國と協力し、國際市場を共同で開拓することができる。

3. 貿易ルールと制度のイノベーション

• 多國間貿易體制の改革を推進する：BRICSは新興経済體の代表として、グローバル貿易ルールの改革と充実に一貫して取り組んできた。インドネシアが加わることで、BRICSは多國間貿易體制における影響力をさらに強化し、発展途上國がより有利な貿易ルールと地位を勝ち取るための支援を行い、より公正で合理的、包摂的なグローバル貿易秩序の構築を推し進める。
• 本決済と金融協力：BRICS諸國は金融分野での協力を継続的に強化しており、本決済の推進やBRICS新開発銀行の設立などが含まれている。インドネシアが加わった後、これらに積極的に參加し、米ドルなどの伝統的な國際通貨への依存を減らし、為替リスクを軽減し、貿易決済の効率と安全性を高めることに貢獻する。また、インドネシアの金融機関や企業にとって、より多くの國際協力の機會と発展の余地を提供する。

中國の外貿にとっての好材料

1. 輸出面

• 市場需要の増加：インドネシアがBRICSに加盟した後、経済発展が加速する見込みであり、國內市場需要はさらに拡大する。これにより中國企業にとって輸出機會が増加し、中國の電機?電子製品、ハイテク製品、繊維製品、アパレル、家電製品などはインドネシア市場において強い競爭力を有している。インドネシア市場の開放と消費力の向上に伴い、中國企業はインドネシアにおける市場シェアをさらに拡大することができる。
• 産業協力による輸出促進：中國とインドネシアはインフラ整備、エネルギー開発、製造業などの分野で協力をさらに深化させ、中國企業は投資や請負工事などの形でインドネシアのプロジェクト建設に參入し、関連する設備?材料?技術の輸出を牽引することができる。
• 農産物輸出のチャンス：インドネシアは農産物の生産?輸出國である一方、一部農産物の加工やハイエンド農産物の生産には課題が殘る。中國は農業技術、農産物加工などの強みを活かし、インドネシアへ農業生産資材、農産物加工設備、種苗などを輸出するとともに、農産物品質基準、検査?検疫などにおける協力を強化し、中國農産物のインドネシア向け輸出を促進できる。

2. 輸入面

• 資源系製品の輸入増加：インドネシアの豊富な天然資源は中國にとって重要な戦略的意義を持ち、中國は世界最大級のエネルギー輸入國の一つであり、インドネシアの石炭、天然ガス、パーム油などの資源は中國の一部のエネルギーおよび原材料需要を満たすことができる。両國の貿易協力が強化されるにつれて、中國がインドネシアから輸入する資源系製品はさらに増加することが期待される。
• 特色農産物の輸入：インドネシアの熱帯果実、コーヒー、カカオなどの特色農産物は中國市場で一定の消費需要を有しており、インドネシアがBRICSに加盟した後、両國は農産物貿易における利便性が高まり、中國はインドネシアからの特色農産物輸入規模をさらに拡大し、國內消費者の多様な需要に応えることができる。
• 製造業製品の輸入：インドネシアは自動車部品や電子製品など一部の製造業分野において一定の優位性を持っており、インドネシアの製造業の発展と技術レベルの向上に伴い、中國企業はインドネシアからコストパフォーマンスに優れた製造業製品を輸入し、國內市場の供給を豊かにすることができる。

結論

將來を展望すると、インドネシアとBRICS諸國の協力の見通しは極めて明るい。協力が深化するにつれ、各方面はさらに多くの分野で相互に助け合い、利益をもたらす火花を散らし、世界の平和と安定、繁栄と発展に絶え間ない力を注ぎ込んでいくだろう。